飛騨古川祭 起し太鼓 2012
《 起し太鼓 》
起し太鼓は古川祭の「動」の顔。
その昔、祭りの始まりを告げる目覚ましのために太鼓を打ち鳴らしたのが始まりと言われています。
千人をこす提灯行列に導かれて進む「起し太鼓」。数百人のさらし姿の裸男たちが担ぐ櫓に大太鼓に乗せて町を巡行します。
櫓(やぐら)の上に乗って太鼓を打つ人は、「太鼓打ち」と呼ばれ、起し太鼓の花形。一生に一度あるかないかの、大変名誉ある役目です。
《 付け太鼓 》
約3メートルの棒に小太鼓を縛り付けたもので、大太鼓の櫓の後部に付けることから、「付け太鼓」と呼ばれます。
町内には12組の付け太鼓があります。 出立祭の前には、ぜんぜのこを歌ったり、垂直に立てた付け太鼓に上り、芸を披露したりと、古川やんちゃの心意気を見せてくれます。
出立祭は、まつり広場にて。神事の後、祝い唄「ぜんぜのこ」の大合唱、会場の熱気は最高潮に達し、いよいよ起し太鼓が動き始めます。
街角では、大太鼓めがけて町内各組の付け太鼓が突っ込んできます。我先にと突っ込む「付け太鼓」、それを防ぐ大太鼓の護衛、町内の名誉をかけた激しい攻防戦が深夜まで続きます。
※起し太鼓や付け太鼓の見学などでケガをされても責任はおえませんのでご注意下さい。 (観光客は起し太鼓には参加できません)
※飛騨市観光サイト参照
古川祭 『 静 』の顔である屋台の巡行が終わりますと
いよいよ 『 動 』の顔、『 起し太鼓 』 の始まりです
起し太鼓を先導する各臺組の代表である高張提灯や、丸子提灯の方々が集まってまいります。
起し太鼓の出立場所であるまつり広場では、さらし姿の男たちが
今か、今かと待っています。
出立祭の開始! 、、、
選ばれし男たちが、起し太鼓・大太鼓にまたがります
荒々しい神事! 安全祈願を致します
この場にいるすべての者たちによって、『古川めでた♪』が合唱され
起し太鼓の最高責任者・総司の号令によって、いよいよ始まります
ドン・ドン・ドン・ドン・ドン・ドン・・・・・
大太鼓の乱れ打ち! 『 打ち出し 』 です
大観衆の中、起し太鼓櫓がゆっくり動き始めます
すごい人出、、、、
いったん中に入ると身動きできないほど~
開始早々、武者震いを抑えていた『付け太鼓』の若い衆たちが、『起こし太鼓』めがけて突進していきます
それに対して、起こし太鼓櫓は、付け太鼓たちを付けさせまいと、護衛の者たちが
付け太鼓たちと衝突するのです
付け太鼓は、我先に起し太鼓につかんがため、押せ!押せ!で、おしくらまんじゅう状態!
どこの臺組のか分かりませんが、若い衆らの手を離れ、浮き上がってしまっています
(こういう状態は、他の臺組から失笑されます・・・しっかり付けなきゃ恥ずかしいのです)
コントロールを失った付け太鼓が危なくて、提灯振りの方が払っています
こうして、始まる起し太鼓、、、
古川の町をくまなく巡行するのですが
付け太鼓たちは、順路を先回りして主要交差点で、起こし太鼓の到着を待ちうけます
まだ肌寒い、飛騨の春、、、
待っている間は、地元の酒を浴び、焚火を焚いて待ちます
そのうち、遠くから、ドーン・ドーン・・・と起こし太鼓が近づいてくる音が響いてまいります
焚火係は、急いで消火!
向こうから、起こし太鼓を先導する高張提灯が見え始めます・・・
一気にテンションをあげる付け太鼓の若い衆たち!
自分達の付け太鼓を垂直に立て、とんぼをきります!
めでた めでたの 若松さまよ
枝も栄える 葉も茂る
ツイタトテ ナントセズ
ゼンゼノコ
コリャ
マンマノコ
古川めでたを唄いながら、とんぼを切り、付け太鼓を回します・・・
付け太鼓の若い衆隊は、臺組の威信をかけ、その勇壮さを見せつけます
付け太鼓の長さは、およそ3m、、、上にあがるのも一苦労、、、
さらに、とんぼを切る時の体勢は、ピンと背筋を伸ばさないと
串刺しになったようになって格好が悪く見えてしまいます
この姿勢を、唄が終わるまで維持するのが辛い・・・
わっしょい、わっしょい! わっしょい、わっしょい!!!
『 ほ~おぉ~たい! 』 『 よんちょ~め!』 『 むっかいまち! 』 などなど・・・・
自分らの臺組の名を威勢よく叫びながら、士気を高めていきます
ちょっと、上に昇れなくても、仲間が助けてくれます
さてさて、こうしているうちに、起こし太鼓はすぐそこに近付いています・・・
高張提灯と丸子提灯の波が・・・・
このすぐ後に、起こし太鼓櫓がいます!
この至近距離だと、太鼓の響きも半端ない!
ドーン ! ドーン!!
音だけでなく、響きが振動となって伝わってきます
起こし太鼓、後方をよく見ると、付け太鼓たちが競り合っています!
押せ 押せ~~~~!!!
後ろからは、容赦なく、強い力で押されます
運が悪いと、付け太鼓の丸太部分が、後頭部にガツンと当たって半泣き状態に・・・
足が踏まれるのは、当たり前!
今は、安全対策も万全にしていますが
ちょっと前まで、側溝に落ちてしまう者も続出していました
路地のない狭い通りでは、横に逃げることはできません
この通りが次の交差点と交わるまで
ひたすら前に進み続けます
とまぁ、こんな感じで町内のあっちこっちで古川やんちゃ達のぶつかり合いが行われ
深夜2時くらいまで続いていきます・・・
春の訪れを告げるといわれる 起こし太鼓 !
これで、飛騨古川にも、ようやく春が来ました
まつり広場の御旅所では・・・
起こし太鼓が無事に納められ
明日も行われる御輿巡行を待っています・・・
by cotti6102
| 2012-04-21 22:56
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