城端の美
今回は、温泉記のhidetatuさんのガイドのもと
城端蒔絵 塗師屋治五右衛門 16世 小原好喬(おはら よしとも)さん
城端の書家 山根美幸(やまねみゆき)さんのもとに伺いました。
蒔絵とは、漆工芸技法の一つである。
漆器の表面に漆で絵や文様、文字などを描き、それが乾かないうちに金や銀などの
金属粉を「蒔く」ことで器面に定着させる技法。
城端蒔絵は富山県南砺市で、元祖 佐々木又兵衛之綱が天正年間に
塗師屋を始めたのが始まり。
城端蒔絵の特徴は、白漆の技法で日本漆工史に異彩を放ち
全国的にも特異な存在として知られています。
また、城端蒔絵は、伝統技法を確実に後世に伝えるべく『一子相伝』である。
そもそも蒔絵というものをじっくり見たのは初めて・・・
小原さんに、懇切丁寧に説明していただき
また作品を直に拝見させていただき
その素晴らしさに絶句するばかりでした。
また、小原さんのご好意で、創作風景を見せていただきました。
金粉や銀粉などを扱う細かな作業は、緊迫感があります。
また、蒔絵に使う材料は、金、銀、漆などなど、、、とても高価なものばかり
金粉などを蒔くのに、『 失敗したらどうなるんですか? 』の問いに・・・
『 終わりです・・・ 』
の一言には、一同絶句でございました。
漆を塗り、木炭などで磨き、また塗、、、何度も繰り返すことで
素晴らしい光沢が出てまいります。
職人技とはすごいものです・・・
手仕事とは思えないほどの完成度!
まるで鏡をみているかのように光を反射しています。
生き生きとした動植物の絵も、よくよく観察され見事に描いていらっしゃいます。
筆には、鼠の毛を使用した極細のものを扱われ、、、
工房はもちろん、細かな道具類や材料なども几帳面に管理、手入れされているようでした。
日本の伝統工芸を後世に伝える・・・
もちろん、400年以上も続く技法も、そっくり受け継がれていくのであろうが
時代の移り変わりに対応しながら、時代にあったアレンジをしていく。
伝統工芸とは、時代に合わせながらも、その技術だけでなく普遍的な精神をも
受け継いでいくものかもしれないと思いました。
小原さんのもとを訪れた後、、、
城端で書家として活動されている 山根美幸さんのもとへ訪れました。
遅くに多勢で押しかけてしまいましたが、、、
滅多に見せていただけない創作風景を撮らせていただきました。
周りには、5人ものカメラマンがカメラを構えて見守る中(集中できなかったかも)、、、
凛とした表情で、しなやかに、それでいてダイナミックに、、、
畳一畳はあろうかという、おおきな和紙に向かう姿は、華麗でございました。
城端、、、このおふたかたのみならず
様々なジャンルでアートに対して熱い街でございました。
今回お邪魔した 小原さん、山根さん、 何もわからないものがおじゃましまして申し訳ございません。
また、丁寧な対応をしていただき誠にありがとうございました。
by cotti6102
| 2013-06-25 23:46
| Craftsman Work